本日は開館しております(10:00-20:00)

《電気服にちなんで Ap2、 黄色》2002年  ゼラチン・シルバー・プリント  東京都写真美術館蔵
2F 展示室

杉浦邦恵 うつくしい実験

ニューヨークとの50年

2018.7.249.24月・振休

  • 開催期間:2018年7月24日9月24日月・振休
  • 休館日:毎週月曜日(ただし、9月17日[月・祝]、24日[月・振休]は開館、9月18日[火]は休館)
  • 料金:一般 900(720)円/学生 800(640)円/中高生・65歳以上 700(560)円 ※ ( )は20名以上団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、各種カード会員割引、当館年間パスポートご提示者(ご利用案内をご参照ください)/ 小学生以下、都内在住・在学の中学生および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料/7月26日(木)- 8月31日(金)の木・金18:00-21:00は学生・中高生無料/一般・65歳以上は団体料金 *各種割引の併用はできません。※9月17日(月・祝)敬老の日は65歳以上は無料

このたび東京都写真美術館は、「杉浦邦恵 うつくしい実験/ニューヨークとの50年」を開催します。 杉浦邦恵は1963年、20歳の時に単身渡米し、シカゴ・アート・インスティテュートで写真と出会います。留学当初、写真を専攻する学生は杉浦をのぞいて殆どおらず、美術学校では絵画や彫刻がまだ主流という時代でした。しかし彼女は、表現としての写真の可能性にいちはやく注目し、実験的な手法によって制作をおこなっていきます。魚眼レンズによる画像の歪み効果の使用や、人物と風景のモンタージュ、ソラリゼーション、モノクロとカラー・ネガの併用など、制作のプロセスを重視した表現形式を作家は最初期から模索してきました。
1967年ニューヨークに拠点を移した杉浦は、写真の伝統や因習を破ろうとする試みを本格的にすすめていきます。アクリル絵の具やカンヴァスを作品制作に取り入れるなど、写真と絵画を融合させる手法を展開し、ポップアートを始めとする60年代以降のアメリカのアート・シーンを背景にその渦中に身をおきながら、杉浦の表現形式は洗練され続けていきます。いっぽう、写真は光によって描かれるメディアである、という根源的な視点に立ち、伝統的なフォトグラムの手法をもとに、植物、動物、人間へとモチーフを発展させながら、独自の様式を生み出していきます。本展ではその50年を超える足跡をたどるとともに、杉浦の表現の先駆性と独自の世界観をとらえ、作品自体の魅力に迫ります。


杉浦邦恵
1942年、名古屋生まれ。お茶の水女子大学物理学科中退後、渡米。ニューヨーク近代美術館、ホイットニー美術館、ボストン美術館、東京国立近代美術館、愛知県美術館、埼玉 県立近代美術館、東京都写真美術館などに作品所蔵。
「杉浦邦恵 スペシャルインタビュー」記事はこちら



《飛び跳ねる D ポジティブ》1996年 ゼラチン・シルバー・プリント  作家蔵
Courtesy of Taka Ishii Gallery


《(レントゲン)棚のインスタレーション》 1994年  ゼラチン・シルバー・プリント アクリル 金属製棚 ワイヤー 作家蔵


《桜島B》 2016年 インクジェット・プリント アクリル絵具 カンヴァス 作家蔵


《市場の前面》 1978年 写真乳剤 アクリル絵具 作家蔵
Courtesy of Taka Ishii Gallery


《ジェームス D ワトソン Dp2》 2004年 ゼラチン・シルバー・プリント 作家蔵


《孤 #4-V2/2》 1967年  発色現像方式印画   東京都写真美術館蔵


《スペシャル・トーク》
杉浦邦恵×あがた森魚×川口賢哉
SUGIURA kunié×AGATA morio×KAWAGUCHI kenya
2018年5月、「杉浦邦恵 うつくしい実験 ニューヨークとの50年」展の準備のため、杉浦邦恵氏が来日しました。そして親しい仲間がつどい、本展への思いを語りました。

□主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館
□協賛:東京都写真美術館支援会員

関連イベント

杉浦邦恵によるレクチャー
2018年8月4日(土) 14:00~15:30  終了致しました
定員:50名(整理番号順入場/自由席)
会場:東京都写真美術館 1階スタジオ
入場料:無料/要入場整理券
※当日10:00より1階総合受付にて整理券を配布します。
対談シリーズ
2018年9月22日(土) 14:00~15:30 椹木野衣(美術批評家・多摩美術大学教授)×杉浦邦恵  終了致しました
定員:190名
会場:東京都写真美術館 1階ホール
入場料:無料/要入場整理券
※当日10:00より1階総合受付にて整理券を配布します。
担当学芸員によるギャラリートーク
2018年8月3日(金) 14:00~  終了致しました
2018年8月17日(金) 14:00~  終了致しました
2018年9月7日(金) 14:00~  終了致しました
2018年9月21日(金) 14:00~  終了致しました
会期中の第1・第3金曜日の14:00より担当学芸員による展示解説を行います。
展覧会チケット(当日消印)をご持参のうえ、2階展示室入口にお集まりください。
※ギャラリートーク日程変更のお知らせ 担当学芸員によるギャラリートークは、当初の予定より上記の日程に変更となりました。何卒ご了承ください。


*事業はやむを得ない事情で変更することがございます。
対談シリーズ
2018年7月27日(金) 18:00~19:30 あがた森魚(ミュージシャン・映画監督)×杉浦邦恵  終了致しました
定員:50名
会場:東京都写真美術館 1階スタジオ
入場料:無料/要入場整理券
※当日10:00より1階総合受付にて整理券を配布します。

展覧会図録

杉浦邦恵 うつくしい実験 ニューヨークとの50年
出品作品図版、テキスト、作家年譜などを掲載。執筆者:ヴァージニア・ヘッカート(J・ポール・ゲティ美術館キュレーター)、椹木野衣(美術批評家・多摩美術大学教授)、鈴木佳子(当館担当学芸員) 編集・発行:東京都写真美術館 3,240円(税込)

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