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東京都写真美術館 TOKYO PHOTOGRAPHIC ART MUSEUM

開館時間 10:00-18:00

入館は閉館時間の30分前まで

上映は終日休映です。

本日は開館しております(10:00-18:00)

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フィオナ・タン 《近い将来からのたより》 2003年 ヴィデオ・プロジェクション 作家蔵 ©Fiona Tan, courtesy Wako Works of Art
2F

イメージの洞窟 

意識の源を探る

2019.10.111.24

  • 開催期間:2019年10月1日11月24日
  • 休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日・振替休日の場合は開館し、翌平日休館)
  • 料金:料金:一般 800(640)円/学生 700(560)円/中高生・65歳以上 600(480)円 ※( )は20名以上団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、各種カード会員割引、当館年間パスポートご提示者(ご利用案内をご参照ください)/ 小学生以下、都内在住・在学の中学生および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/10月1日は都内在住の方は無料/第3水曜日は65歳以上無料。

わたしたちは普段、主に視覚から情報を得ていると言われています。
その視覚的情報を元に、個々人が“イメージ“を作り出し、重ねながら、ものごとを考えていきます。わたしたちの認識のベースには、複雑にからみ合い、洞窟のように入り組んだイメージが存在しています。しかしその実、同じ光景を見ても感じとることは人によって異なり、同じ写真や映像を見ても、異なる感覚をおぼえます。本展覧会は、洞窟をモチーフや暗喩にした写真や動画の作品から、イメージや認識の作られ方を再考しようとするものです。 展示作品は多岐にわたります。"photograph" という言葉を考案した19世紀の科学者で写真発明者でもあるジョン・ハーシェルが、目の前の光景をそのまま写し取って伝えたいという欲望を具現化したカメラ・ルシーダ*による洞窟のスケッチ。沖縄のガマ(洞窟)を現代の技術とオリジナルの手作業を融合させて視覚化し、歴史と自らのアイデンティティを重ね合わせるように制作したオサム・ジェームス・中川のインスタレーション。わたしたちの身体や存在そのものが洞窟のような存在であることを想起させる北野謙の乳児の初公開・新作フォトグラム**。志賀理江子が直接的に私は誰なのかと問いかける近作。洞窟の湾(いりえ)から始まる古いニュース動画を紡いで未来を予言するようなフィオナ・タンの映像作品。そしてわたしたちのイメージが洞窟のように複雑に構成されていることを再考させられるゲルハルト・リヒターの近作群。
「洞窟」というモチーフには私たちの意識の源を探るうえで、思いがけない射程があります。哲学者プラトンによる「洞窟」は、イメージの認識に潜む「虚像と実在」という根源的問題を示唆しています。宗教学者ミルチャ・エリアーデは、自己を根源的に体験しなおし、外界と関わりなおす準備をするための場として、体験的洞窟があると指摘しました。
洞窟という切り口から、現実と写真、歴史・社会と身体・存在をとらえなおし、現代から未来へつなぐ「像・イメージ」をぜひご高覧ください。

*カメラ・ルシーダ 目に見える風景など三次元の世界を正確にスケッチするための光学的な器具。
**フォトグラム カメラを使わず、さまざまな物体を印画紙に直接のせて、イメージを写しとる写真の制作技法。

出品予定作家
北野謙、志賀理江子、フィオナ・タン、オサム・ジェームス・中川、ジョン・ハーシェル、 ゲルハルト・リヒター


ジョン・ハーシェル 《海辺の断崖にある洞窟、ドーリッシュ、 デヴォン》 1816年 カメラ・ルシーダを用いたスケッチ 東京都写真美術館蔵


ゲルハルト・リヒター 《MV6》〈museum visit〉より  2011年 発色現像方式印画にエナメル 東京都写真美術館蔵 ©Gerhard Richter, courtesy Wako Works of Art


オサム・ジェームス・中川 《#001》〈GAMA CAVE〉より 2009年 インクジェット・プリント 東京都写真美術館蔵 ©Osamu James Nakagawa, courtesy PGI


志賀理江子 〈Human Spring〉より 《私は誰なのか》 2018年 発色現像方式印画 作家蔵  ©Lieko Shiga


北野謙 〈未来の他者〉 より 《N1》 2018年  フォトグラム 作家蔵  ©Ken Kitano, courtesy MEM

□主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館/東京新聞
□協賛:凸版印刷株式会社、東京都写真美術館支援会員
□協力:東京造形大学、有限会社フォトグラファーズ・ラボラトリー